6歳児作品 紙粘土、木、ラインストーン、砂、模型用パウダーなど 高さ約23cm
「山」というテーマで、紙粘土で自由に形を作り絵の具で着色、砂やジオラマ作りで使うパウダーなどを降り掛け、リアルな山肌を制作してみました。生えている木は実物の枝を短く切り、ボンドを付けこれも模型用の、緑色の細かく切ったスポンジを貼りつけています。
粘土で山を作るというのは、簡単なようで、山という存在自体に様々な形、大きさや色があり全体を把握することが難しいために抽象的な存在でもあります。
絵で置き換えると、紙の真ん中に大きく殴り書きをし始める段階の子に、粘土を手渡すと山のように積み上げてます。
この作品の制作過程でははじめ粘土を積んでいき、そこに登山ルートのようにまず道を付けていました。その後粘土の塊がぐにゃりと曲がった感じを犬の顔に見立て、耳や鼻を作っていきました。
粘土の乾燥後、絵の具で色を付け、砂などでリアルに山肌を作っていくと、犬でありながら山、山でありながら犬、という不思議な作品に仕上がりました。
単に積み上げた山というよりもう少しリアリティを実物に求めた先が犬であったところが面白いと思います。この子の家では実際に犬を飼っているそうで顔などは実物に基づきます。
いくつか5、6歳の子の山の作品を見ましたが、テレビで見た富士山や、実際に登った高尾山など、実物を参考にしようとし始める年齢でもあります。写生を意識的に開始する年齢ともいえるでしょうか、
人の顔に見える石や、木などを見つけることがあります。自然の作用の結果偶然にそう見えるものが出来上がるのですが、この犬の山の作品は自然の作用を意識的に作り上げようとしているところが、とてもおもしろいのではと思います。
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