私が以前教えていた幼稚園で初めて未就学児のの子供の美術館見学を計画したのが10年くらい前、美術館で行われる子供向けイベントはほとんどが小学生以上向けで、未就学児を対象にした物はほとんど見かけませんでした。子供が美術館で鑑賞するということに何か大切な物があるであろうという事は考えていましたが、美術館という場所は基本的に大人向けに作られています。絵の掛かる高さ、展示ケースの高さ、それに伴う照明、作品の量、歩く距離などそのまま子供が鑑賞しても疲れたり飽きたりしてしまいます。その為展示作品の中から数点をピックアップし集中して鑑賞する作品を絞る、ゲーム的な要素や簡単な工作なども組み合わせ各作品に導入を作り美術館のガイドの方にも協力してもらい鑑賞する。そういった事を手探りで行い、上野の国立博物館、熊谷守一美術館などに未就学の子供たちを連れて行きました。
その後個人や少人数でのレッスンが増え、しばらく鑑賞教育を企画する機会はありませんでした。その間段々と未就学児向けの美術館イベントや子供を対象にしたミュージアムなども見かけるようになり美術館の対象年齢も下がってきているように感じました。
今回3年前からアートレッスンを月一で開催してくださっているこどものままで美術館に行ってみようという話が出たときにいくつか美術館を見て回り、こどものままでのアートレッスンに普段参加している3~6歳の子供たちが訪れる美術館について考えてみました。ほとんどの子が美術館に初めて訪れます。子供にわかりやすい物が良いか、見学と通常のレッスンを組み合わせイベント的にするべきか、保護者の方にはどう関わっていただくか、など立地も含めいくつかの案を考えました。私が最終的に重要と考えた事は再訪できるかどうかで、5年、10年、20年とたったときに同じ場所で同じ物が見られるか?という事でした、したがって企画展ではなく常設展の充実したところ、という中で探して行き、実際に学校などではない団体を受け入れてもらえるかと行った事も考慮し、東京国立近代美術館に決まりました。
下見に訪れ毎日14時から常設展で行われる大人向けのガイドツアーに参加したところ参加者の対話を徹底して重視するその内容は大変参考になりました。作品を知識によって理解するのでなく感じた事を自由に言葉にする、初対面の人たちと語り合う時間は作品に対する謎を共有する故か一体感があり、とても楽しい時間でした。子供向けに楽しめるように鑑賞にプラスして何かを付け加える事をずっと考えていましたが、ガイドの方達の言葉の引き出す巧みさを見ていると、子供たちが作品を鑑賞し自由に語るその時間をはっきりとメインにしようと確信しました。
その後美術館の方、ガイドボランティアの方々と打ち合わせを重ねていきました。作品選定やグループ分け、子供の特性や保護者の方にどう動いていただくなど細部にわたり決めて行きました。皆さんの打ち合わせ時の熱意を見ているとこれは面白くなるに違いないとひしひしと感じていました。ダイ先生のアートレッスンと銘打っているのでどこまで自分が出て行くか迷っていましたが、導入と最後の全員揃ってからの簡単な制作、その部分だけ前に出て鑑賞部分はガイドの方達にすべてお任せすることに決めました。
今回は3グループに分かれそれぞれ展示作品の中から油絵、日本画、彫刻と一点ずつ3作品を重点的に鑑賞する事になりました、3グループが共通して鑑賞するのが岡本太郎「燃える人」の作品でこれはこどものままの活動が普段渋谷区で行われており渋谷区在住の子が多い為です。渋谷駅の「明日の神話」、子供の城の「子供の樹」、青山の岡本太郎記念館などで必ず岡本太郎の作品をまたどこかで見るであろう事を期待してです。
準備は入念に行われ当日を迎えました。
当日の模様は次回に。
現在決まっておりますレッスンです。詳細は各主催者にお問い合わせください。
その他個人、少人数レッスン、野外レッスン、パーティへの出張など
随時承っております。
2.5歳〜6歳
年齢により2クラス分けてあります。
10時〜
11時50分〜
7月6日(日)
「太鼓を作ってセッションしよう!」
スイカ割りもします
8月10日(日)
「オリジナルサングラスを作ろう!」
スイカ割りもします
9月23日(火祝日)
「シャボン玉で描こう〜絵の具の不思議いろいろ」
3~6歳
年齢によるクラス分けあり。
詳細はお問い合わせください。
7月27日(日)
内容は追って告知いたします。
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