2010年6月3日木曜日

テーマは…

スタイロフォーム、木材ブロックなどをボンドで接着しながら自由に形を作っていきます。絵の具を塗ったり、流しかけたりしながら着色。草のように見えるところは、模型用のスポンジです。
4歳児作品 23×15×10(cm)
この方法で作品を作ると、家の模型や、町の景色のようなとても自由な造形物が出来上がります。
上の作品は右下が入口で、実は中に通路ができています。ブロックを壁や屋根といった部材として扱っています。屋根も作ってあるので1つの建物全体を見る視点で作られています。

4歳児作品 23×15×25(cm)
お城のような塔が印象的な作品。絵の具を溶いた紙コップをそのまま接着していました。
こちらはブロックのひとつひとつに内部の空間をイメージしていると思われます。上記の作品よりも俯瞰した視点で作られていてスケール感の違いがよくわかります。
4歳児作品 23×15×20(cm)
こちらは建物内部と、外観が融合したような抽象的な構成です。部分的に机など具体的なものも作られています。色が全体の印象を引き締めポイントになっています。
自由に作らせるポイントは、最初に接合方法だけ説明し、具体的なテーマを与えないことがポイントです。ブロックを積みながら、手を動かしながらイメージをひねり出していくことで、それぞれの視点が明らかになります。はじめに「家をつくる」と指示をしたら実際の家の形にとらわれ、それを再現することが目的になるでしょう。
5歳くらいまでの子供は何もテーマがなくても、素材そのものから自分でテーマを探し出すことができます。作ることが対象を写すことだけではないからです。遊びであり、実験であり、子供なりの研究でもあります。「何を作ったのか?」を大人はどうしても気にしてしまいますが、なんでもなくても何かできていることが、よくあります。理解しがたいですが、表現の理解しがたい部分を、感覚的につかんでいるともいえます。人の一生でこの年代だけの特徴です。



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