2010年6月12日土曜日

雨の色

雨が何色なのかというのはなかなか答えるのが難しい質問です。実際雨を見ているときには外の景色も同時に見ているので、景色にうっすらとかかる膜、といった形で雨を見ているのではないかと思います。
水なので何となく青というのが共通してイメージしている色でしょうか、今回の制作では実際に絵の具を紙の上を滴らせるという行為を通して雨のイメージを各自作り出して見ました。







6歳児作品 
傘部分は透明ビニールシート、垂直に立てた紙の上部から絵の具を滴らせると、傘の上は絵の具がしみこまず滑り落ちていきます。色が落ちる様が面白くて繰り返し、繰り返す間に様々な色を使い、段々と
それぞれの雨の色が作られていきます。この作品風が強そうです。



4歳児作品

描いているのは雨でも実際には、雨を通した人物の周囲の情景を描いていると言って良いでしょう。青からスタートし、赤を混ぜ紫に、更に白、黄色、黒、灰色がかった色の塊が雨雲を思わせる形に変化していきます。こちらはかなり強い雨。



あくまで絵の具の液体としての物質性にこだわる子もいれば、画面のバランスに配慮する子もいます。





4歳児作品
こちらは垂直の筋としての雨を強調しています。何かを待っている感じでしょうか。





4歳児作品
様々なグレイ、ベージュを用いて雨を表現した例。楽しい感じの雨です。散歩しているよう。

5歳児作品
線の集積が奥行きを感じさせます。曇った紫色が湿った暖かさを演出しています。
子供たちが作品を作る時、何らかのヒントとなるテーマ、技法などは必要ですが、やっている間にいつの間にかこだわりを見いだせるように、テーマを限定しすぎず、抽象的な部分を残しておくことはとても大切です。雨であって雨にとらわれすぎない隙を作っておくことともいえます。
















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